こんにちは。Halcana(@halcana21)です。
今回はカラーコーディネーター検定スタンダードクラスの範囲から、色相の自然連鎖とナチュラルハーモニー配色を取り上げます。
この記事のために作ったオリジナルチラシ(地味に1日半くらいかかった笑)もつけて解説します!
参考:『スピード合格!カラーコーディネーター【スタンダードクラス】テキスト&問題集』
垣田玲子・著(2020) 株式会社ナツメ社
色相の自然連鎖とは?
アメリカの自然科学者ルードは、著書『現代色彩学(Modern Chromatics)』(1879)の中で、「同じ色でも自然光(太陽の光)が当たっているところでは黄みがかって、陰のところは青みがかって見える」ことに言及しています。
以下の画像を見てみましょう。


確かに、日があたっているところは黄緑寄りの色に見えるね。でも陰の部分は青みがかってるかな?暗くなっているだけじゃない?
でも黄みはあまり感じられないよね。緑(=黄+青)から黄みを引いているんだから、相対的に青みがかってるんだよ(汗)


そっか〜
この、「同じ色でも自然光が当たっているところでは黄みがかって、陰のところは青みがかって見える」ことを色相の自然連鎖と言います。
そして、その法則に従った配色をナチュラルハーモニー配色と呼びます。
ナチュラルハーモニー配色は自然界の色味に従っているので、全体的によく馴染みます。多くの人に受け入れられやすい、自然で調和したデザインにしたいときは意識したいポイントです。
ちなみに、PCCSの各トーンの色相環はナチュラルハーモニー配色なので、同じトーンから色を選べば必ずナチュラルハーモニー配色になります。
(PCCSって何?という方はこちらの記事をチェック!)
ナチュラルハーモニー配色の実例
実際に、サンプルチラシを見ながら考えていきましょう。

朝市のチラシ作ってみたから見て!
かぼちゃは好きだから明るい色でポップにして、キャベツは嫌いだから暗めの地味な色にしちゃった!

(そんな配色の決め方ある…?)うーん… 野菜の色なのにナチュラルハーモニーに逆行してるからあんまり美味しそうに見えないよ…?この色の野菜が売ってたら買わなくない?


私は買わないかも。
(じゃあそんな配色やめなよ)野菜の色はナチュラルハーモニーに従って決めた方が自然で違和感を感じない配色になると思うよ。黄色に近いキャベツやニンジンの色を明るく、青に近いほうれん草やカボチャ、ナスの色を暗めにしてみたら?


そっか〜 ちょっと修正してみるね!

(作業中…)

できた!

こっちの方がずっといいよ!野菜の色に違和感がないし!

最初はどうなることかと思いましたが、自然な配色にできてよかったですね。
ちなみに、横に並べて比較するとこんな感じです。

並べると一目瞭然ですね。右の方が自然だし、野菜の色も美味しそうです。
PCCSの観点から解説すると、8:Yに近い6:yOと10:YGをブライト(b)に、20:Vとそれに近い14:BGをディープ(dp)にしました。そのほかの色はストロング(s)にしています。
従って、全て同一彩度の配色になっていますが、心なしか右(ナチュラルハーモニー)の方が鮮やかに見える気がします。
(カラーはWSJ21[GHP] – 良いホームページの作り方講座様の「PCCS表色系に基づいた【色一覧】」からピックしました。)
自然な色合いにしたいときは、やっぱりナチュラルハーモニーを意識するのが重要ですね!
おわりに
今回は色相の自然連鎖とナチュラルハーモニー配色についてまとめました。
自然がテーマの制作物やナチュラルな雰囲気を出したい時や配色になんとなく違和感を感じるときはは、ナチュラルハーモニーに従っているかを確認してみましょう!
余談ですが、今回とんでもない印象を残した最初のバナーの配色は「コンプレックスカラー配色」と言います。こちらについては次の記事で取り上げているので、ぜひ読んでみてください。正しく特徴を理解して使えば、コンプレックスカラーも効果的な配色になりますよ!
ちなみに一番重要なことですが、私はキャベツの炒めもの大好きです!特にペペロンチーノ風炒めが好きです!笑
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